当院の災害対策について
Disaster Preparedness
当院では、大規模災害発生以降、1週間分の透析治療が行えるよう備蓄をするなど、透析専門医院として災害対策に取り組んでおります。
また、災害時には上水道、下水道の破損などによりトイレを使えないことでの排尿問題が起きてまいります。
各家庭での備えの参考になるよう、ご案内しております。
また、BCP策定にも取り組んでおり万が一被災した際にも一日でも早く診療が再開できるよう準備をしております。
当院の災害時行動計画について
大規模災害時について(透析)
現在、当院では市内11の透析施設と連携が取れるよう訓練などをおこなっております。
病院としては1週間分の透析治療が行えるよう備蓄をしております。
自家発電も月に一度、稼働点検をおこなっております。
県をはじめとする広域ネットワークにも参加しており、当院での透析治療が行えない場合は速やかに代替え施設で透析がおこなえるようにしております。
被災時にはLINEグループにて稼働状況をお伝えする予定ですので、慌てずに「オリエンテーション」時にお渡ししたカードをご覧になってください。
まずは、患者様ご自身で身の安全を確保していただき、水分のコントロールを普段よりも厳密におこなってください。カリメートなどの備蓄薬もしっかりと管理され、常に持ち出せるよう心がけてください。
災害時における透析患者の食事について資料をご用意しています。
下記よりダウンロードしてください。
災害時における透析患者の食事について(PDFファイル:2.8M)
ダウンロードや印刷できない方は病院スタッフまでお申し付けください。
災害時の排尿管理について
1995年(平成7年)阪神・淡路大震災以降、多くの未曾有の天災からの避難時における排泄、
排泄に関してさまざまな問題がクローズアップされております。
下記に基本的な排尿管理についてご案内いたしますので、各家庭での備えの参考になさってください。
被災後のトイレ問題
災害時に困ること 市民意識調査
災害時に困ること 市民意識調査では、飲料水・食料の確保、生活用水(トイレ、洗面、掃除など)の確保がそれぞれ71.5%、82.5%と高い値を示しております。また、災害時になくて困ったものには、生理用品、ウェットティシュ、オムツ、簡易トイレなどが含まれています。
どれだけ水分は必要?
災害が起きたとき、必要最小限の飲水量はご存知ですか?大人(体重60キロ)で、1日3リットル3日分が必要とされています。すごい量ですね。
仮設(簡易)トイレは和式が主流
仮設(簡易)トイレについて 洋式はほとんどなく、ましてや障害者用は皆無です。支援物資もオムツは幼児用ばかりと問題が山積みです。8000回使用可能といわれている汲み取り式の簡易トイレも、絶えず便をとらないといけない、バキュームカーも来れるかどうかわからず、実際は100回くらいしか使用できないこともあります。また、簡易トイレは、組み立てに15分、一人では運搬不可能といった問題もあります。
仮設(簡易)トイレはいつごろ設置される?
仮設トイレの設置まで約3日を要します。しかし、それまで手持ちのトイレでしのがなければいけません。主な問題として、今の若い人は和式で用を足せる人が少ない、水洗でないとトイレでないと思っている人が多い、医療従事者は人の目や白衣が気になり、トイレで並びにくいなどの問題が挙げられます。
断水しててもトイレがつかえる?
災害が起きて直後であっても、家庭用トイレは断水していても配管がこわれてさえいなければ、水分は流せることはご存知でしたか?ただし、袋には大便を、拭く紙は別にすることで、少量の風呂の残り水などで流す工夫をしなければいけません。また、既存のトイレに被せるだけで、誰でも簡単に使うことができる防臭・静菌・固化成分が一体化した緊急トイレ用商品も市販されていますので、備蓄しておくとよいでしょう。
オムツを利用しては
1日8回以上(頻尿)、汚いトイレでは用が足せない、介助がないとトイレにいけない、洋式でないと無理など、場合によってはオムツを利用してもよいかもしれません。
災害で問題になる健康不安について
トイレの問題、(排泄;尿路感染症、伝染病) 不安(うつ病、アルコール依存症) 運動不足(高血圧、関節障害) 避難所生活:共同生活(睡眠不足)、寝具(腰痛)、マスク、洗面、歯磨きなどによる肺炎です。
排尿(排泄)管理は重要な問題
自己防衛のためにも地域全体で備えを
やはり排尿(排泄)管理は重要な問題です。職場や家庭近くのトイレを考え、共同購入について検討いただくのもよいかもしれません。また、仮設(簡易)トイレの整備(美)や拡充、平時でも使えるエコトイレや大人用オムツの配備など、行政へも衛生面での必要性を問わなければなりません。